一般社団法人 日本健康ライフデザイン機構

役員紹介

滝澤 秀次郎

Hidejiro Takizawa

名誉相談役

略歴

東京医科歯科大学医学部卒業、東京医科歯科大学第一内科学教室へ入局、
厚生省(当時)入省。公衆衛生局結核成人病課課長主査、三重県保健環境部長、
厚生省保健医療局結核感染症課長、神奈川県衛生部長、
厚生労働省健康局国立病院部政策医療課長、
環境省総合環境政策局環境保健部長等を経て、
2006年から2019年まで公益社団法人日本医師会事務局長、
公益財団法人大原記念労働科学研究所評議員等も歴任。
現在は公益財団法人日本医療保険事務協会理事長。

メッセージ

 2019年5月に厚生労働省から「第2回2040年を展望した社会保障・働き方改革本部」のとりまとめについての資料が発表され、その中に、「健康寿命延伸プラン」が提示されました。その概要は、①健康無関心層も含めた予防・健康づくりの推進、②地域・保険者間の格差の解消に向け、「自然に健康になれる環境づくり(健康な食事や運動ができる環境、居場所づくりや社会参加)」や「行動変容を促す仕掛け(行動経済学の仕組み、インセンティブ)」など「新たな手法」も活用し、以下に記した3分野(Ⅰ~Ⅲ))を中心に取り組みを推進して、2040年までに男女ともに健康寿命を3年伸ばし(2016年比)、75歳以上とすることを目指す(男性:75.14歳以上、女性:77.79歳以上)=目標に掲げています。

 主な具体的な取組内容は、取組Ⅰ.次世代を含めたすべての人の健やかな生活習慣形成等として、①栄養サミット2020を契機とした食環境づくり/②ナッジ等を活用した自然に健康になれる環境づくり/③子育て世代包括支援センター設置促進/④妊娠前・妊産婦の健康づくり/⑤PHRの活用促進/⑥女性の健康づくり支援の包括的実施…等、取組Ⅱ.疾病予防・重症化予防として、①ナッジ等を活用した健診・検診受診勧奨/②リキッドバイオプシー等のがん検査の研究・開発/③慢性腎臓病診療連携体制の全国展開/④保険者インセンティブの強化/⑤医学的管理と運動プログラム等の一体的提供/⑥生活保護受給者への健康管理支援事業/⑦歯周病等の対策強化…等、取組Ⅲ.介護予防・フレイル対策、認知症予防として、①「通いの場」の更なる拡充/②高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施/③介護報酬上のインセンティブ措置の強化/④健康支援型配食サービスの推進等/⑤「共生」・「予防」を柱とした認知症施策/⑥認知症対策のための官民連携実証事業…等となっています。

 まとめに、これらの取り組みを推進し、健康寿命延伸の目標を達成するためには、新たな手法を積極的に活用しつつ、地方自治体や保険者など関係者・関係団体とこれまで以上に連携して、地域ぐるみや職場ぐるみで予防・健康づくりを進めることが必要である…と記されています。したがって、本機構の特定健康デザイン専門士・准指導専門士・指導専門士制度は、厚生労働省が進めている事業(特定保健指導等)や施策を更に推進し、それを支援するものです。また、その意義として、①自己の健康・予防の重要性に気付き、それが周囲の人間に波及することにより健康・予防に向けた意識拡大につながる/②指導やカウンセリング等による社会貢献(福祉的活動)と個人及び法人収入のチャンスを得る機会の拡大/③学校・団体・法人並びに法人の健康保険組合等での需要が見込まれる…ことです。

 本事業(特定健康デザイン専門士・准指導専門士・指導専門士制度)を全国に拡大することにより、日本国民の健康・予防に対する知識レベルと一般国民レベルのボトム・アップを図れば、国策としての健康・予防対策は大きく前進し、健康寿命の延伸に寄与できると確信しています。