メッセージ
厚生労働省が推奨している事業の1つに「特定保健指導」があります。その実践的指導の実施者は、医師・歯科医師・保健師・管理栄養士の他、食生活の改善指導に関する専門的知識及び技術を有すると認められる者として歯科衛生士、看護師、栄養士、助産師、薬剤師、准看護師、の有資格者であり、更に食生活改善指導担当者研修を受講した者と定められています。本機構のセミナーは、厚生労働省の定める「特定保健指導の実践的指導実施者育成プログラムの開発に関する研究」によりまとめられた内容をベースとした、「特定保健指導の食生活改善指導担当者研修教材」に準じ、その研修教材の内容を機構独自にブラッシュアップし再構築したものです。
特に、健康づくり・生活指導及びメンタルヘルスケア・栄養指導・健康教育・歯/口腔関連は更に充実した内容になっております。また、機構独自の講習科目もあり、健康・予防についての幅広い知識を習得することができます。
食生活改善指導担当者研修の全体のテーマは、食・栄養とそれにまつわる健康や生活に関することで、口腔はその食に関して大きなファクターの1つです。
つまり、口腔は機能的には発音・会話のみならず、咀嚼・消化そして嚥下といった生命維持のための基本的かつ重要な器官の1つです。また、構造的には口腔から始まり、食道・胃・腸そして肛門へとつながる消化管の入口であり、気管や肺といった呼吸器への補助路でもあります。
ここでは、歯・口腔の構造や一般的な口腔に生じる病気やその治療に関する知識から、近年特に注目されている口腔ケアや摂食・嚥下に至る口腔が担う機能までを、①「歯・口腔の基礎知識(歯・口腔の構造・解剖、口腔疾患全般、一般歯科治療)」、②「口腔細菌学と関連疾患(口腔内細菌が関与する口腔疾患、口腔疾患と生活習慣病等の全身疾患との関係)」、③「口腔内環境及び機能管理(有病者における周術期の口腔機能管理、高齢者における口腔ケアの重要性とその具体的対処、オーラルフレイルとは…)」の3つの観点から3人の講師が分担して解説いたします。
有資格者ではない一般の方でも、特定健康デザイン専門士・准指導専門士をめざして、当たり前のように使っている歯や口腔のことを知り、ご自身のみならず、ご家族や知人の方のためにも“なるほど!面白い!”口の豆知識として楽しみながら学んで頂けたら幸いです。